Home部落問題入門最近の差別事件2002年 >教育現場、マスコミ・出版界における差別事件
 

教育現場における差別事件では、内容としては他の人を見下す場合の発言や知識として学んだ「差別呼称」の落書きなどが多いが、香川、京都では、連続した悪質な事件が続いている。

香川の四国学院大学での事件は、2000年1月から12回にもおよび、刃物まで同封されており、被害を受けた学生は「今回は恐怖を感じた」と述べている。学校側や部落解放同盟香川県連、差別文書を送られてきた学生の出身支部等と連携をとりながら当人を支える体制を確立し、取り組みを進めているが、今回の反抗はまさに挑発的で悪質である。

京都では、京都大学内で連続して発生しているが、その一部の内容については同じく京都市内の何ヶ所かで発見された差別落書きの内容と同じものがある。

 NHKが放映している「プロジェクトX」での事件は、『全国のあいつぐ差別事件 2002年版』で紹介したバイク雑誌の事件の内容と同じような内容で、「士農工商エタヒニン」の身分制の部分を比喩的に使っている。このような差別表現については、学校での「同和」教育のあり方が問われていることとともに、マスコミ・出版界における部落問題・人権問題への取り組み姿勢の不十分さを感じざるをえない。