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(部落解放・人権政策確立要求中央実行委員会編『全国のあいつぐ差別事件 2004年版』より)
 本書で紹介した記事は、基本的には2003年4月から2004年3月までの間に生起もしくは発覚した差別事件、あるいはこれ以前に発覚し、この間に糾弾会などで集約を確認した差別事件を拾い上げ、その中から比較的事実関係が明確で、典型的な事件を選んで編集・紹介している。

 対象とした資料は、『解放新聞』中央版や各都府県版、各地研究集会資料や学習会資料、その他各都府県連が集約した資料などから収録した。

 編集にあたっては、可能な限り資料収集に努めたが、都道府県別索引を見ていただければわかるように、都道府県によって紹介した件数に差がある。そしてこれらの数字がすべてではなく、とくに都府県連段階で集約しきれていない支部・地協レベルでの未確認情報が多数あるように思う。ついては、そういった細かな情報等があれば是非ともお知らせいただければ幸いである。

 また今回、これら収集した差別事件について、<1>全国大量連続差別投書・ハガキ等事件、<2>差別投書・落書き・電話、<3>インターネットによる差別事件、<4>地域社会での差別事件、<5>就職差別事件、<6>企業・職場での差別事件、<7>公務員による差別事件、<8>結婚差別事件、<9>教育現場における差別事件、<10>宗教界での差別事件、<11>マスコミ・出版界における差別事件、の11項目に分類している。但し、複数の項目にまたがると思われる差別事件については、これまでと同様に、より適切と思われる項目に編集部で分類した。

 本書で紹介している差別事件は、氷山のほんの一角にすぎないが、少しでも差別の現実を知る手がかりとなり、また差別撤廃にむけた取り組みの基礎資料として役立てば幸いである。